幻想少年録
第1話
- 今、俺は逃げている。
- 家に怪物が侵入してきた。
- 家族がどうなっているか、わからない。
- -------バサッ!
- -------ドスッ!
- 背中に痛みが走る。
- -------バタッ!
- ザラウ「ここは……どこだ?」
- 起きるとそこは湖のほとりだった。
- 湖の周囲は木々に囲まれていて、湖の中心には屋根から壁からすべて真っ赤な大きな館がある。
- 背中を触ってみるが傷はなく、服が敗れているだけだった。
- 目の前の地面に、何か大きな物が刺さっているのが見えた。
- 鉄の大剣だった。
- 抜こうとしたが、ビクともしない。
- 梃子の原理で抜こうとしたら、地面ごと抜けた。
- ザラウ「ファッ!?……まあいいや」
- 武器を手に入れた(どこからともなくファンファーレが……)
- 「これ大剣じゃなくね……?」そんなことを考えながら、大剣らしき物を引きずって普通に歩いて、湖に近付いてみる。
- ザラウ「……何か見たことあるな? この館……」
- 遠目から、館を眺めていると、
- -------ヒュウンッ!
- 後ろから何かが飛んでくる音がした。
- ザラウ「ッ!」
- 飛んできた何かは、俺の右肩をかすめて、そのまま湖に飛び込んでいった。
- 後ろを振り返ると、少女が宙に浮いていた。
- 青い髪に青いリボン、白いブラウスに青いジャンバースカート、ブラウスの衿には赤いリボンがあしらわれていた。
- もっと驚いたのが、背中には氷柱のような物が、まるで体の一部のように浮いていた。
- ザラウ「???」
- ???「あたいの縄張りに入ってきたなー!!」
- 少女はそう言うと両手を前にかざした。
- すると、その手の中に無数の氷柱が発生して、こっちに向かって飛んできた……!!
- 防ごうと大剣を両手で持ち上げようとすると、さっきまで引きずって歩いていたのに、その時だけ羽のように軽く持ち上がってしまい、逆に勢い余って大剣を放り投げてしまった。
- -------ガンッ!!
- 大剣で少女の頭を横なぎにぶん殴ってしまった。
- ザラウ「ナンテコッタイ <(^q^)>」
- その反動で湖に身投げするとは……!
- ザラウ「アイエエエエエエエエエエエエエエエ!?」
- 潜ることは得意だが、浮くこと泳ぐことはからっきしだったので、見る影もなく湖の底に……。